『感想』ガイコツ書店員本田さん 1巻
こんにちは、元書店員コミック責任者のやしちです。
今回はこちら、「ガイコツ書店員本田さん 1巻」の感想を書いていきます。
「もくじ」
書店員あるある
どの話しも書店員あるあるですね。研修はその店によって違いがあるのでなんとも言えませんが、それ以外は概ねあるあるです。
異国のお客様然り、BLのくだり然り、版元の人然り。
異国のお客様
お客さんのなかではそこまで大変ではありません。言葉は通じませんがタイトルか表紙は万国共通なので。
あとは西洋の異国のお客さんはつたないですが日本語を話す人が多いです。東洋はしらん。
お客さんはとても和やか。日本の大型コミック売り場にまず感動されているのでしょうか。
あとお会計が大体5000円か10000円札ってのもお約束。
リアルでアメイジングを生で聞いたときの感動は忘れぬ。
BLのくだり
BLを購入されるお客さんは客単価が高いです。一人で複数冊買う人が多い。
お店から見れば上客です。
コミックでは美人が~などのくだりがありますが、趣味と見掛けは関係ないと思うの。
書店特典のペーパーをつける出版社が多いので、通販ではなく店舗で購入されるのでしょうか。
版元のくだり
仲が良い書店員と版元はいない(断言)。書店員が一番けんかをするのはここです。
・特典を発売日までに送ってこない(デフォ)
・注文してるのに注文きてないという(FAX注文で送信履歴があっても「きてない」と言いはる)
・50冊を5冊と間違える(日常茶飯事)
結果お客さんからのクレームは書店に来ます。出版社は何もお咎めナシ。「すいませ~ん」で終わり。趣向品を扱う店のミスへのクレームは結構すごいですよ。
電話で最後「馬鹿」をつける人とか。顔真っ赤にして怒る人とか。
元勤め先はかなりの大店でした。建物一つが本屋。そのなかの1フロアがコミックでそこを仕切っていました。
そんな大店相手にもそうなので、全国的にやらかしているのでしょう。まさに殿様商売。失敗が失敗ではなくなる。
…ぜぇぜぇ。
はっきり言おう。重版出来はファンタジー。フィクションではなく、ファンタジー。
総じて感想
このコミックでもかなりオブラートには包んでいますね。
いいかいみんな。本が好き。コミックが好き。おおいに結構。でも、そういう人だからこそ。絶対に書店には勤めたらいけない。
肉体労働と接客業、さらに仕入れ他店とのやりとりとマルチに大変です。
私はそこを辞めるまで、娯楽としてコミックを読まなかったから続けられたと思ってます。
編集後記
あの版元のあの営業だけは本当に嫌だった。絶対に忘れない。
営業なのに営業かける相手をむかつかせるスキル。しかもそれがまかり通る業界です。
あとカリスマ書店員ね。寒い寒い!
まあいいか。続きは次回の重版出来のとき書きます。
出版業界が続きます。分かってんな?逃げんなよ。